ビジネスパーソンにとって、スマートフォンは仕事とプライベートの両方で欠かせないツールです。しかし、1台のスマホで仕事用とプライベート用の回線を分けたいというニーズは高まっています。そこで注目されるのが、楽天モバイルのeSIMを活用したデュアルSIM運用です。
本記事では、楽天モバイルのeSIMを使ってデュアルSIM環境を構築し、仕事とプライベートを分ける最適な方法を解説します。
eSIMとは?物理SIMとの違い
eSIM(Embedded SIM)は、物理的なSIMカードが不要なデジタルSIMです。スマホに内蔵されているため、オンラインで簡単に設定が可能です。
物理SIMとeSIMの違い
項目 | 物理SIM | eSIM |
---|---|---|
SIMの形態 | カード型 | スマホ内蔵のデジタルSIM |
発行・切り替え | 店舗または郵送で受け取る | オンラインですぐに発行・切り替え可能 |
利便性 | 端末交換時に物理SIMを入れ替える必要あり | スマホ内で簡単に切り替え可能 |
楽天モバイルのeSIMは、デュアルSIM対応のスマホを持っている人にとって特にメリットが大きく、仕事とプライベートを完全に分けることができる点が特徴です。
デュアルSIMとは?
デュアルSIMとは、1台のスマートフォンで2つのSIMカード(電話番号)を同時に使える機能のことです。通常のスマートフォンは1つのSIMカードしか挿入できませんが、デュアルSIM対応のスマホなら2つの回線を同時に利用できるため、仕事用とプライベート用の電話番号を1台のスマホで管理できます。
デュアルSIMの種類
デュアルSIMには、大きく分けて物理SIM + 物理SIMと物理SIM + eSIMの2種類があります。
- 物理SIM + 物理SIM(デュアルSIMスロット搭載のスマホ)
- 2枚のSIMカード(物理SIM)をスマホに挿して使うタイプ。
- SIMカードを入れ替える必要がないので便利。
- 例:海外用のSIMを追加して使うなど。
- 物理SIM + eSIM(最近のスマホで主流)
- eSIM(デジタルSIM)は物理的なカードが不要。
- 楽天モバイルのeSIMを仕事用、他社の物理SIMをプライベート用にすることが可能。
- 例:iPhone 15シリーズ、Google Pixel 7、Galaxy S23など。



1つのSIMスロットしかないスマホでも、SIMカードを抜き差しして使えば、異なる回線を利用することは可能です。しかし、デュアルSIM対応スマホやeSIMを使う方法と比べると、いくつかのデメリットがあります。
SIMカードを抜き差しする方法のデメリット
- 都度の作業が発生する
- SIMカードを抜き差しするたびに電源を切る必要がある機種もある。
- SIMトレイを開けるためのピンが必要になることが多い。
- 物理的な摩耗や紛失のリスク
- 頻繁に抜き差しすることで、SIMカードやSIMスロットの接触部分が摩耗し、読み取り不良が起こる可能性がある。
- 小さなSIMカードを持ち運ぶため、紛失のリスクがある。
- 回線の切り替えがスムーズでない
- eSIMやデュアルSIMなら、設定画面で瞬時に回線を切り替えできるが、物理SIMの抜き差しではその都度手間がかかる。
- SIMのAPN設定を変更する必要がある場合もある。
結論
「たまにしか回線を切り替えない」場合は、SIMカードの抜き差しでも問題ないが、仕事とプライベートで頻繁に切り替える場合は、デュアルSIMやeSIMの方が圧倒的に便利。
eSIM対応スマホにはSIMスロットがあるのか?
eSIM対応スマホの多くは、eSIMと物理SIMの両方を利用できるデュアルSIM仕様になっています。
主なeSIM対応スマホの構成
スマホのタイプ | SIMの仕様 |
---|---|
従来のスマホ | 物理SIMスロット1つのみ |
デュアルSIMスマホ(物理SIM+物理SIM) | 物理SIMスロットが2つ |
eSIM+物理SIM対応スマホ | eSIM + 物理SIMスロット1つ(デュアルSIM可能) |
eSIM専用スマホ | 物理SIMスロットなし(eSIMのみ対応) |
例:eSIM対応スマホのSIMスロット仕様
- iPhone 14以降(日本版) → eSIMのみ(物理SIMスロットなし)
- iPhone 13以前のモデル → eSIM + 物理SIMスロット(デュアルSIM可)
- Google Pixelシリーズ → eSIM + 物理SIMスロット
- Samsung Galaxyシリーズ(日本版) → eSIM + 物理SIMスロット
- Xperia 1 IV / 5 IV → eSIM + 物理SIMスロット
つまり、ほとんどのeSIM対応スマホには物理SIMスロットも搭載されているが、一部の新型iPhone(iPhone 14以降)ではeSIMのみの仕様になっている。
楽天モバイルのeSIMを活用するメリット
1 仕事用とプライベート用の回線を1台に統一できる
従来は、仕事用とプライベート用で2台のスマホを持ち歩く必要がありました。しかし、楽天モバイルのeSIMを活用すれば、1台のスマホで2つの電話番号を持ち、用途に応じて使い分けることが可能になります。
活用例:
- 仕事用の回線は楽天モバイル、プライベート用の回線は大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)
- 副業用に楽天モバイルのeSIMを追加し、本業と区別
- 海外旅行時に現地SIMを物理SIMスロットにセットし、デュアルSIM運用
2 コストを抑えながら快適な通信環境を確保
楽天モバイルのeSIMは「1GBまで無料」のため、仕事用の回線を0円で維持することが可能です。また、データ通信が多い場合も無制限プランが月額3,278円(税込)なので、他社よりもリーズナブルに運用できます。
3 オンラインで簡単に発行・切り替えが可能
楽天モバイルのeSIMは、申し込みから設定まですべてオンラインで完結します。物理SIMのように店舗で受け取る必要がなく、申し込んだその日から即日利用できます。
4 スマホの機種代を全額経費で落とせる
法人でスマホを契約している場合には基本的にはスマホ代に加えて機種代も全額経費で落とすことができますが、個人事業主の場合は基本的には全額経費で計上することはできず、プライベート利用分と事業利用分で経費を按分することが求められます。
しかしeSIMのスマホをビジネス用として購入することでそのスマホは事業用としての購入になるので全額経費として参入することができます。プライベートで回線を利用する場合には、SIMカードのみを別途契約して事業用のeSIMスマホに差し込んで利用することでプライベートスマホを持つことはなくなります。つまり経費として計上できるスマホのみを利用することができるのです。
経費化については以下の記事を参考にしてみてください!

楽天モバイル eSIMの設定方法
楽天モバイルのeSIMを導入する手順は非常にシンプルです。
eSIMの申し込み方法
- 楽天モバイル公式サイトにアクセスし、「eSIM」で申し込む。
- eKYC(オンライン本人確認)を行い、契約を完了。
- 楽天モバイルアプリまたはQRコードを使って、eSIMをスマホに設定。
eSIM対応スマホの確認
楽天モバイルのeSIMは、多くのiPhone・Android端末で利用可能です。特に、以下の機種はデュアルSIM対応で楽天モバイルのeSIMと相性が良いです。
iPhone対応機種
- iPhone 15シリーズ
- iPhone 14シリーズ
- iPhone SE(第3世代)
Android対応機種
- Google Pixel 7 / 7 Pro
- Galaxy S23 / S22 シリーズ
- Xperia 1 IV / 5 IV
デュアルSIMの活用方法
仕事用とプライベート用で使い分ける
楽天モバイルのeSIMを仕事用、物理SIMをプライベート用にすることで、着信・発信を用途に応じて分けることができます。
設定例
- 仕事用の電話は楽天モバイル(1GB無料プラン)
- プライベート用はドコモ・au・ソフトバンクのメイン回線
- 発信時にどちらの回線を使うか選択できる
海外出張・旅行時に便利
海外に行く際、物理SIMスロットに現地SIMを挿し、楽天モバイルのeSIMを併用することで、日本の電話番号を維持しながら現地の通信環境を確保できます。
海外利用のメリット
- 日本国内の番号で着信を受けられる
- 楽天モバイルの海外2GB無料を活用可能
- データ通信は現地SIMを利用してコストを抑える
まとめ:楽天モバイルのeSIMで柔軟な通信環境を構築
楽天モバイルのeSIMを活用すれば、1台のスマホで仕事とプライベートを分けることができ、コスト削減と利便性向上の両方を実現できます。
楽天モバイルのeSIMが向いている人
- 仕事用とプライベート用の回線を分けたい人
- 副業・フリーランスで使い分けをしたい人
- 海外出張・旅行が多いビジネスパーソン
- 1GB無料プランを活用して通信費を抑えたい人
デュアルSIM対応スマホをお持ちなら、楽天モバイルのeSIMを活用し、より快適なスマホライフを実現してみてはいかがでしょうか。